建てようネット[和歌山]で建てた家 第140号
坂道がある高台の住宅地にあるから「サカノウエ」。そのネーミングに劣らずセンスの良さがあふれ出す外観デザイン。屋内外を緩やかに繋ぐアウトドアリビングやインナーバルコニーなどを設けながらも、道からの高低差を生かし、外からの視線はカット。家の中のプラベートがしっかりと守られているからこそ、活用度の高い第2のリビングとして使用することができます。
L字型に一つの空間で繋がるLDK。廊下という概念を取り除き、すべての空間をコーナーという形で活用。LDKから水回り、ファミリークローク、勝手口へと繋がる空間には、家事室にもなるユーティリティーコーナーを配置。LDKを中心に、Kさんファミリーに最も適した生活動線を確保しながら、壁紙から照明、コンセントの一つにまで、こだわりを詰め込んでいます。
理想を実現する熱意とSNS綿密に練って自分たちの色に!
お二人で「建てようネット[和歌山]」にご来館されたKさんご夫妻。出会いは約2年半前、土地探しからのスタートで、ご夫婦ともにたくさんの要望をお持ちでした。早速マッチングしたのが「SIMS建築設計」の島村健司さんです。住まいのキーワードは『北欧テイスト』。この要望に、生活の豊かさと実用性をあわせもつ発想を得意とする島村さんがチャレンジ。「作品のテイストが素敵だったことと、何より島村さんの話しやすさが決め手でした。年齢が近いこともあり、家づくりから予算のことまで100%言いたいことが言えました」と納得のお二人。
そんなじっくりと時間をかけて夢のマイホームを追求した「サカノウエ」には、驚くようなアイデアや工夫がいっぱいです。土地の大きさや予算など、家づくりにはいろいろ限界もあるけれど、諦めない気持ちとアイデアや工夫で、夢が叶うことを改めて立証してくれました。
今回は、夫婦の熱意とたくさんの話し合いにプラス、SNSなどが大活躍。イメージの共有には画像のコレクションを集めるアプリが数多く利用されました。島村さんは「それをそっくりそのまま生かせるわけではありませんが、イメージや考えなど〝目に見えないもの〟を具現化させ、共有するにはもってこいのツールです」と。奥様が理想とするイメージをアプリの写真を使って島村さんに伝え、それを踏まえた上で建築デザインに生かします。素材や色、大きさ、配置などは綿密に話し合い、生活動線や予算といった全体バランスを一つずつ精査しながら進めます。さらにもう一つ、建築デザインに役立ったのが、家族の生活リズムを記したタイムスケジュール。「これ一つで家事動線などがはっきりと見えてきますよ」と島村さん。「お家を建てたお友達に聞いて作ってみました」と、こちらは奥様のファインプレー。ちなみにご主人は配線やコンセント、スイッチなど機械系統を担当。すっきりと美しく暮らすため、壁の中に合理的な配線が施されています。
住宅データ
家族構成/ご夫婦、お子さん1人
構造/木造在来軸組工法
屋根/ガルバリウム鋼板タテハゼ葺
外壁/防火サイディング、一部杉板鎧張り、ガルバリウム鋼板横葺き
建築面積/ 73.70㎡ (約22.3坪)
延床面積/
1F 65.01㎡ (約19.6坪)
2F 45.55㎡ (約13.7坪)
計 110.56㎡ (約33.4坪)
敷地面積/ 253.54㎡ (約76.6坪)